私は何者【朝井リョウ】について文庫本を読みました。
実は今回始めて朝井リョウさんが書かれている本を読んだのですが…この作家の方は心にグサッとくる表現をされますね。
この本の舞台は就職活動で、5人の男女が就職活動をしていくなかで変化していく人間関係やエゴ、嫉妬とかそういった人間の醜い部分について深く切り込んでいます。
何者について読んだ感想を書いていきます。
何者は「就活」をテーマの長編小説。第148回直木受賞作です。
何者というタイトル
物語を進めていくうえでの一つのキーアイテムとして、Twitterが登場します。
Twitterはご存じの方もいると思いますが、140以内文字という短い文章でその人自身が自由に様々なことを表現していきます。
主人公は登場人物全員のツイッターのアカウントを知っていて、この140以内文字で表している言葉がその人の全てを表現しているという考え方です。
しかし主人公の先輩である「サワ先輩」には、、140文字以内で使われている文字や単語、文章以外の部分が大事なんじゃないの?
140文字以内でしか表現できないから、その140文字以内に入りきらなかった以外の部分がその人自身を表しているんじゃないの?
サワ先輩はこのように主人公に問いかけるシーンがあります。私が何者を読んできた中で、一番印象に残っているのはこのシーンでした。
ラストシーンもかなり印象に残っているのですが、本を最後まで読まないと伝わってこないシーンのため割愛しました。
それにネタバレになってしまいますからね(笑)
月並みになってはしまいますが、衝撃のラストがありますのでお楽しみに!
就職活動の嫌な思い出…
就活を1度経験されている方であれば、この本は就活の時の苦い思い出とリンクしてくるかもしれません。
合同企業説明会で、色々な企業の説明について大した理解や共感もないのにうなづいてみたり、メモを取ったり…
説明会で自分も含めてスーツを着ている状態がなんだか人に流されているなと感じてしまったり、行きたいと思っていない企業からお祈りメール(選考の不合格を知らせる内容が届いたり…
友達の内定をうらやましく思ってみたり、大企業志望で選考になかなか受からなかったり…
そんな思い出はあるのではないでしょうか?
もしかしたら現役の就活生やこれから就活するという方には教訓にもなるかもしれませね。
それ以上の年代の方に対しては、当時を振り返る一冊となると感じました。
何者【朝井リョウ】感想・書評 まとめ
何者ついて読んだ書評・感想を書いてきましたがいかがでしょうか?
そんなハッピーエンドでもなく、読んだ後のすっきり感もないそんな何か考えさせられる本ですが、興味をお持ちになったのであれば一度ご覧になってみてください。
ここまで読んで頂きありがとうございました。