精神障害者保健福祉手帳の取得を考えていらっしゃる方はお見えでしょうか?
精神障害者保健福祉手帳についてネットで調べてみると、手帳の取得方法やメリットデメリット等知ることができると思います。
しかしそれらの記事を書いている人は、手帳を取得するような当事者ではなく、単純に精神障害者保健福祉手帳について解説をしている方が多いなという印象でした。
私は現時点で100%手帳を取得するとは言い切れないですが、80%程度は精神障害者保健福祉手帳を取得していこうかなと考えている当事者です。
私のように精神障害者保健福祉手帳の取得について当事者目線で、記事を書いている人は少ないと思います。
うつ病や適応障害等の精神疾患を経験した人間の一つの目線から精神障害者保健福祉手帳を取得した方がいいのか一緒に考えていくことができたらと思います。
特に精神障害者保健福祉手帳の取得にあたって、私たちに役に立ちそうな情報についてまとめていきます。
目次
精神障害者保健福祉手帳とは一体どういうものなのか?

私も実際に精神障害者保健福祉手帳の取得を考えるまでは、どういったものかについては全く知りませんでした。
ということでまずは、精神障害者保健福祉手帳が一体どういうものなのか理解していきましょう。
精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。
みんなのメンタルヘルス総合サイト「 精神障害者保健福祉手帳 」
精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため、手帳を持っている方々には、様々な支援策が講じられています。
つまり精神障害者保健福祉手帳を持つことによって、精神疾患という障害を持っている証明になり、各企業に就職するための助けるものとなります。
就職活動をする際に、自分が患っている病気のことを相手企業に伝えることは怖いと感じる方がいらっしゃると思います。
しかし実は病気のことを伝えるメリットもあり、会社には障害者を雇用しなければいけない法律があります。
ある程度大きい会社は、従業員の数%障害者を雇用しなければならず、その数字を法定雇用率といい、決められた数値を超えないと罰則が存在します。
この障害者という枠に入るというイメージで、障害者枠での就職ができる可能性があるよということです。
精神障害者保健福祉手帳を取得できる対象者

精神障害者保健福祉手帳の取得ができる対象者は、以下の精神疾患を患っている方となっています。
統合失調症
東京都福祉保健局 「精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準」
非定型精神病
そううつ病
てんかん
中毒精神病
精神遅滞を除く器質精神病
高次脳機能障害
精神神経症状をともなう発達障害
私は『適応障害』という診断名で診断されているため、一見すると対象なの?と思うかもしれませんが、この中で言えば非定型精神病という枠に入るようです。
実際に精神障害者保健福祉手帳を取得するにあたって、その対象となっているかどうかは主治医と相談をして決めていきます。
精神障害者保健福祉手帳を持つメリット
精神障害者保健福祉手帳を所持するメリットについて紹介していきます。
障害者枠での就労
先ほども書きましたが、就職活動で一般就労を目指すよりも障害者枠での就労のほうが就職しやすい場合があります。
障害者枠で就労をする場合は、精神障害者保健福祉手帳を所持している必要があるので、相手先企業にオープン(病気を持っていることを伝える)にする必要があります。
税金・年金等の控除が受けられる
・所得税
・住民税
・相続税
・贈与税
公共機関などで割引を受けることができる
私が実際に精神障害者保健福祉手帳を持っている方に聞いた中でいいなと思ったのは、図書館の利用料金(駐車料金)が無料になることです。
また携帯料金についても割引を受けることができることは、利点だと感じました。
DoCoMo、AU、Softbankなどの大手キャリアで受けることができます。
精神障害者保健福祉手帳を持っている人に話を聞いてみると、大体月に2,000円弱を目処に割引されるようです。
携帯電話は必需品なので助かりますね。
後は公共交通機関のバス、電車、タクシーなどの利用料金が割引されるそうです。精神障害者保健福祉手帳を提示することで、割引や減免される可能性があります。
あとはNHKの受信料が割引される可能性があるようです。
精神障害者保健福祉手帳を持つデメリット
メリットがたくさんあるので、デメリットが大きいのではと考える人もいると思います。しかしデメリットは特にはないそうです。
デメリットについては実査に精神障害者保健福祉手帳を所持している人に話を聞いてみても、デメリットに感じることは今のところはないそうです。
しかし私は精神障害者保健福祉手帳を持つことでデメリットもあると思いました。
手帳を持つことで、自分は障害者なんだというどこかあきらめた気持ちからくる将来への不安を感じて、自信を無くす可能性があると思います。
さらに障害者枠で雇用されるのであれば、責任がある仕事は任されることがないかもしれません。
しかし障害者枠ではなく一般就労で就職を目指す場合は、精神障害者保健福祉手帳持っていても必ず申告する必要はないので一般で就労ができなくなるわけではありません。
そこは安心して取得することができます。
精神障害者保健福祉手帳を返還することもできる
家族や友人等からの反対で理解が得られないと不安があると感じるかもしれませね。私も同じように理解は得られる可能性は低いと考えています。
なので私は精神障害者保健福祉手帳を持つことは、あまりには秘密にしようと思っています。
家族や友人に精神障害者保健福祉手帳を持っていることを伝えなくても、先ほど挙げたように受けることができるサービスはあります。
精神障害者保健福祉手帳は2年1度の更新となりますが、手帳を持っていてもメリットを感じない場合であれば、更新時に返還することができます。
精神障害者保健福祉手帳について調べていて初めて知ったことですが、手帳の返還手続きをすれば登録されている情報は削除されてプライバシーにも配慮されているそうです。
手帳を返還した後は情報が削除されるということなので、そういう意味では安心して取得できると思いました。
精神障害者保健福祉手帳に関してよくあるQ&A

[voice icon=”https://showkichi-othabashiblog.com/wp-content/uploads/2019/08/himan_pocchari05_man.png” name=”質問者A” type=”l “]
今通っている病院は転移した関係で、2ヶ月ほどしか通っていません。
手帳に必要な診断書の作成は、初診日から6カ月経過している必要がありますが、今の転移した病院でも書いてもらうことが出来るのでしょうか?
[/voice]
[voice icon=”https://showkichi-othabashiblog.com/wp-content/uploads/2019/07/admin-ajax.jpg” name=”お茶橋” type=”l icon_blue”]
書いてもらうことはできます。
転移する前の病院で、今の精神疾患の病名を診断されていたらその診断日から6ヶ月経っているかどうかが重要になってきます。
なので今回のケースでは、診断書はもらうことができます。
[/voice]
NPO法人 障害年金支援ネットワーク「障害年金をもらうための要件(受給要件)」
※コメントで質問を頂いた際には、ここは随時更新をしていきたいと思います。
精神障害者保健福祉手帳の取得について【うつ病・適応障害経験目線】まとめ
精神障害者保健福祉手帳についてメリットやデメリット、どういう割引があるかなど様々なことをまとめてきました。
精神障害者保健福祉手帳の取得ということは人生において大きな決断となると思います。
言い換えると人生のターニングポイントだとも考えていました。
しかし実際に取得された方は、私よりも割と気軽な感じで取得しました~ということを聞いたので、あまり重く考える必要はないかもしれません。
精神障害者保健福祉手帳の取得についてはもう一度よく考えようと思っています。家族に話すのか話さないのかということも含めてですね。
ここまでうつ病・適応障害経験目線として書いてきました。
精神障害者保健福祉手帳についての記事はたくさんありますが、どれも当事者目線ではありませんでした。
なので私のように精神障害者保健福祉手帳の取得を迷っている方はたくさんいらっしゃると思いますので、そのような方たちの参考になればと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。